ある飲食店に行ったときの話です。
この日はいつも以上に忙しいのか、
店員さんがてんてこ舞いな状況でした。
「急がしそうだな〜」と見ていると、
レジで怒鳴っている人がいました。
それはどうやら忙しさのあまり、
「ありがとうございます、またお越し下さいませ」を
いわなかったことが発端のようです。
もちろん「ありがとうございます」を言わないのは
悪かったのですが、直接的な原因はここにはないことが
すぐにわかりました。
あなたもこの状況を体験していればすぐにわかるはずです。
それは、サービスの基礎ができていない、ということです。
オーダーをとってもらいたくてインターホン押してもこない。
「何のためのインターホン?」
と誰もが思ったはず。
料理の提供スピードも遅すぎる。
「オペレーションはどうなってるんだ?」
と誰もが思ったはず。
そして、忙しさのあまり店員ほぼ全員が無愛想。
人は忙しくなると
お客様中心の思考を失います。
それよりも自分の想い通りにお客様を動かそうとしはじめます。
だからオーダーで悩まれると、
「悩むなよ」という不快な表情を浮かべるのです。
店頭において余裕は必須です。
余裕がなければお客様を迎えることができません。
イライラしていれば、
それだけお客様サービスに集中することなどできないですよね。
まさにこの店はそんな感じだったのです。
さっさとレジを終わらせてホールに出ようとしたら
お客様に怒鳴られた、という結果になった、ということです。
人件費削減はわかります。
であれば、その分教育をして一人で1、5人分くらい
動けるようにしなくてはいけません。
その努力をせずにコストカットしては
もともこもなくなります。
まさにこの店は崩壊寸前だったのです。
店員もキッチンから出てくるときに、
ふてくされて出てきます。
おそらくキッチンの人にいやみのひとつふたつ言われたのでしょう。
見ていてこっちが緊張してしまうような店でした。
お店はお客様のためにあります。
これは店舗商売の原理原則です。
であれば精一杯サービスをするのがマナーなのです。
料理代の他にサービス料も含まれているのですから。
食事をしていて、
この店は長くないだろうな、って思います。
なぜならレジで怒鳴っている人が、
「二度とくるか!」の一言は
少なくとも「あいつ何いってんだよ〜」
という雰囲気に各テーブルのお客様がならなかったからです。
「そうだよね〜」の声さえ聞こえてきそうな雰囲気でした。
明日は我が身だなと痛感しました。
店舗ビジネスはバランスが崩れると確実に
お客様満足度が下がります。
人が少なすぎればこのようにストレスを生み、
人が多すぎても個々のパフォーマンスが落ちる傾向があります。
少なすぎず、
一人一人に適切な負荷
(一日があっという間という状況)
をかけることが大切です。
少ないよりは多い方が良いというのは、
このコラムでよくわかると思いますが、
多すぎるのもまた問題です。
これはまた今度。
まずは、あなたの店の人員と能力バランスが
適切なのかどうかを今一度再考してみてください。
ぜひ!!
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