弊社クライアントの中には、高い売上を保持し続ける
トップ販売員が沢山います。
私も元トップ販売員だったため、
研修の進め方も売れる人が増える傾向があるのでしょう。
私の接客研修を受け始めてから会社の売上のパイを
どんどん占めていくトップ販売員が出てきました。
先日あるクライアントのトップ販売員と話をしていました。
「最近めっちゃ好調みたいだね！」と私が聞くと、
「そうなんですよ、おかげさまで」と
本人とのやりとりは何も問題なく、私も何も気づくことなく
和気あいあいとしゃべっていました。
そして、接客研修後、社長と一緒に会食に向かう車の中で、
「先生、○○何か言っていませんでした？」
と聞かれたので、
「えっ何かあったんですか？」と聞き返しました。
「実は・・・」
と切り出されたのが突然先ほどのトップ販売員の○○さんが
退職願を出してきたのだというのです。
が〜〜〜〜ん。なぜ？？なぜ？？？なぜなぜなぜ？？？？
「えっ本当ですか？」と思わず何度も聞いてしまいました。
なんで私に言わないのだろう・・・と不思議でした。
（※本当は相談したかったそうですが、きまずくて言えなかったそうです。）
いや、私に言うと反対されると思って
言わなかったのかもしれませんね・汗
それか怒られるかもと思われたのかも・笑
実際にこのことについて本人と直接話をしました。
そこで私が話したのは、
「多くの人は出来ない状態で辞めていくのに、○○さんは
やることやって辞めるあたりが潔くていいですね。
次のステップも応援してますよ〜。
そもそもなんで辞めようと思ったのですか？」
とこれまでの貢献の承認を中心にねぎらい、理由を聞くと、
「実は・・・ここに入社する前から起業をしようと思っていて・・・」
と本音を聞くことができました。
なるほど一度何でもいいからきわめて
起業をする、うん、いい流れです。
私も同じですしね。
（あまりきわめてない中の見切り発車感はいなめませんが・・・）
そこで私は、
「ふ〜ん、で何するの？」
と聞きました。
しかし、実際は、何をするかは決まっていなくて、
そもそも論の話で終始話し合いをしました。
「起業ってどうですか？」と聞かれたので、
「いやいやいや聞いてる時点でダメでしょ・笑」と言いました。
おそらく理由は、こうなんじゃないかなと思っています。
○○さんは、社内で売上も作っているし、
社内で尊敬も賞賛もされている、つまり
今のポジションにマンネリ化してきた・・・ということです。
最近流行のスタートアップのキーワードを聞いて、
「やってみたい」と短絡的に思ったのでしょう。
しかし、行動力はあるのでプラン無しで始めようとしていたのです。
私は、
「○○さんは起業が目的になっています。
社長になりたいのであれば名刺作ればいい話です。
こんな事業をしようと思っていて・・・ならわかります。
彼にはありませんでした。何をするのかも何も決まっていなかったのです。
そんな志もなくただ起業をしたい、というのはちょっと・・・ね・苦笑」
と正直に話しました。
「そうですよね・・・」と本人は納得した次に私が話したのは、
「トップセールスになると次が見えなくなってしまうものですよね。
私もそうでしたから。でも会社を辞めるなら辞めるで必ず一つやらなければいけないことがあるよ。」
「えっ何ですか？」
「それは・・・次なるトップセールスを育てることです。
これができればいつ辞めてもいいですよ。これまで
お世話になった社長がこのまま辞めたらどんな顔するかな？」
「それは・・・」
「社長に育ててもらった、という感謝の気持ちが耐えない毎日だったって
よく言ってたよね。社長の不安を希望に変える状態にしてから
会社辞めるのでも遅くはないと思うけどな、でもこれは自分で決めて欲しい。
あくまでもこれは俺の希望です。」
と答えました。
つまり、一旦残ることを選択して、
気持ちよく辞められる環境を作ろうよ、ということです。
人を育てる力が身に付けば起業してからも十分に役立ちますからね。
「人を育てる過程で、平行して自分の次のキャリアを
模索すればよいのではないかと思いますよ。」
と返答し気持ちよく継続してもらうことができました。
※ちなみに彼は今も続けています・笑
ここでポイントは、「何のための退職なのか？」です。
彼の場合は、会社で嫌なことがあって逃げるわけではありません。
達成して辞めるのですから社内ではかなり良い環境
（自分の働きやすい環境）を作ることができたと言えるでしょう。
〜不満がないことが不満 マンネリ化の始まり〜
次のステップに行くことに対して
強制的に辞めさせることはできません。
あくまでも提案程度に留めることしかできないのです。
法律で決まっていることですから。
もし次のステージが曖昧なのであれば
その筋道を一緒に作ってあげましょう。
〜先に与えることで不義理は起こらない〜
これは私が実感していることです。
「ここまで上司がサポートしてくれたんだから、
絶対に中途半端な形では退職しない」
と決めてくれます。
彼の場合もそうでした。
「辞める」と言い出してケンカしてはいけません。
それよりも新しくトップ販売員を育てることに注力するべきです。
ポイントは、トップ販売員と一緒に育てる、です。
人を育てることはとても難しいです。
自分の価値観を押し付けてもうまくいかないし・・・
（トップ販売員はまず自分の成功体験をベースに教育をします）
ここで新たな課題が生まれ、今の役割（トレーナー）に
満足します。
会社を辞めるというのは何かが満たされないからです。
その何かがわかれば対処方法は見えてきます。
私は色んな企業をみてきていますが、
それぞれ持っている欲求も違うし、タイプも違います。
関わり方が無限なのがこの仕事（トレーナー）のやりがいでもあります。
もしもあなたの店のトップ販売員が辞めると
突然言い出したらどうですか？
そうなる前にベースの販売力を身につける接客研修を
今から始めましょう。（やり方がわからなければ弊社に問い合わせください）
あとトップ販売員がマンネリ化する前に次のステージを
与えて悩ませてあげることも今のうちからやっておきましょう。
そうすれば離職理由をひとつ潰すことができますよ。
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