小売・サービス・飲食業専門コンサルタントとして
早いもので８年もやっていると色んな社長と出会います。
その中でも伸びる会社とそうではない会社の違いを
振り返ってみると共通点があることがわかりました。
それは、売れないのは、現場力がないからだ、という社長です。
私が、
「どうして現状数字が思わしくないのですか？」と聞きます。
すると、
「私がまだ現場に出ている時は沢山ものが売れたんですけどね、
こうして社長職についてからはメッキリ売上が上がらず、
横ばい、徐々に落ち始めています。だから成田さんのお力を
お借りできればと思っておりまして・・・」
こういう社長です。
もし私があなたにこの質問を投げかけて、
現場のせいにするようであればおそらくいつまでたっても
うまくいかないでしょう。
理由は簡単です。
こういう社長ほど現場のケアをほとんどしていないからです。
物事には順序があります。
社長達は意識も行動力も高いので、
やりながら環境を作ることができるでしょう。
しかし、全員が同じようにできるわけではないのです。
まずは環境を整えてあげてから、
一緒に成長していくスタンスをとらない限り
ベンチャー気質の会社以外は難しいと思います。
例えば私が、「なんでこんなに事務所がボロいんですか？」と
聞くと、「売れたら家具も入れ替えようと思っているんですけどね・・・」
そして、私はすぐさま「今すぐ入れ替えましょう。」と言います。
働く人が過ごす休憩室です。
少しでも快適な空間で過ごさせてあげましょう。
その瞬間はコストかもしれませんが、
長期的に見たら投資になります。
もちろん新しく入れ替える以上は、
スタッフ一人一人にモノを大切に扱うことを教えることが大切です。
結果的に商品も販促物も丁寧に扱うようになります。
何を言いたいのか。
従業員は自分が大切にされている、という実感があればあるほど
組織に貢献してくれる、ということです。
社長が現場に入っている時、というのは関係ありません。
なぜなら気質がベンチャーだからです。
社長が現場にいた時はおそらくどの人も気合と根性で
乗り切ることができるメンバーが集まったことでしょう。
しかし、時間がすぎればすぎるほどそうではない人も
集まってくるのが組織です。
同じ基準で物事を考えること自体間違っています。
現場ががんばったら褒美、はたしかにその通りです。
しかし、そういう時代でもなくなってきました。
今の人たちは入社時に見る項目として条件を大切にしています。
特に福利厚生です。
「おい、何をいってんだ〜〜〜〜！」
と思うかもしれませんが、そういう時代なのです。
働く人をひとりひとり大切にする環境を整えて
最大限力を発揮できるようにすることで
組織は伸びます。
たしかに私も繁忙期にABCマートが
お昼のお弁当を支給してくれた時は、
とてつもなくうれしかったことを覚えています。
現場スタッフががんばれる環境を作る、
これが大切です。
○○をしてくれたら、の前にしてあげる。
そして、モノと人と環境を大切にする文化を育む。
売上を上げないのではなく、
上がらない環境にあった、ととらえてみるとどうでしょうか。
物事の見方が少し変わりますよね。
少しでも社長やオーナーの考えに
変化が生まれるとうれしいです。
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