接客研修を年間1万名以上担当していると
他の業種と比べると
研修において講師が意識しなければいけない点が
一つだけあります。
とは言いながらも、これからお話することは
どの業界でも同じなのかもしれません。
気を付けなければいけないことは、
店頭で働いている人を「ねぎらい」ながら
研修を進めることです。
例えば、時間を作って自学自習をすることを
伝えるとしましょう。
「お前らは能力がないんだから
もっと勉強しろ!
時間がない!?何を言ってるんだ。
本にも書いてあるだろ!
時間は作るものなんだよ!」
というとアウトです。
確実に現場サイドとしては、
「この人は何もわかっていない」
と印象を与えることになります。
これでは講師が何を言っても
聞く耳を持ってもらうことはできないでしょう。
接客業の人はプライドも高いので、
しっかりと現場で日頃から
頑張っていることを労った上で
指摘をすることが大切です。
私はいつも、時間を割いて自学自習を
お願いするときは、
「皆様も朝から夜まで、
少ない休みの中一生懸命働いていることでしょう。
それは私も経験があるのでわかります。
しかし、答えはいつもお客様が持っています。
欲しいと思うか、この人からは買いたくないと
思うのはお客様です。
皆様はどちらがいいですか?
もちろん自分から気持ちよく買ってもらいたいですよね。
そのためにも成長が必要です。
忙しいの承知でお話しますが、成長には、
自学自習が必要です。お客様に選ばれ続けるためにも
自分で自分をトレーニングしていきましょう」
と言います。
いかがですか。
前者とどっちがやる気になりますか?
立場を理解した言葉は受講生の
やる気に火をつけます。
伝え方をぜひ工夫してみてください。
言い方を変えるだけで受講生の目の輝きが
大きく変わります。