私は、研修中に、
どうしても売れない人がいる、どうしたらいいですか？
と質問を受けました。
私は、
「あなたがマネージャーでいるうちはいつまでも売れないでしょうね」
と答えるようにしています。
ちょっとパンチの効きすぎた一言でしょうか・・・
この一言は様々な意味を含んでいます。
１）マネージャーが「こいつは売れない」、と諦めると売れなくなる
２）マネージャー自身がマネージャーとしての技術習得意欲が希薄
です。
１）は、諦めるとマネージャー自身からコミュニケーションを
避ける傾向があります。
だって、「売れない」と踏んだ人に熱心に教育しますか？
それよりも売れてるスタッフと積極的に
コミュニケーションを取るのではないでしょうか。
そうすれば当然諦められたスタッフは、自分は必要ないのではないかと
ますますモチベーションが下がることでしょう。
居場所がどんどんなくなります。
もしそうなってしまうと、
いずれ仕事を辞めるのは時間の問題になります。
そして、２）は、そもそも売れない理由は自分にあると
思う考え方がないことが問題です。
もし、マネージャーが変わって人が変わったように
今まで売れなかったスタッフが
売れるようになったらどうなのでしょうか。
さすがに私のおかげだ、なんて思わないでしょうが、
きっと本人はあまりマイナスの自己評価をしません。
結局自分が優れていると思っているのでしょう。
この手のマネージャーは、自分で自分を教育しようとはしません。
なぜなら、今の手腕に満足しているからです。
むしろ悪いのは、スタッフに才能がないからだ、と切り捨てます。
この手のマネージャーはすぐにスタッフの販売する人としての
向き、不向きをジャッジしたがります。
（そもそもそんなこと言える資格なんてないのに）
強烈な自己評価がないとなかなか気づかないでしょう。
（私と面談になるとすぐに気づきます。）
マネージャー自身が変わることで
スタッフが変わる店をこれまでに数えきれない程見てきました。
私は元々全く売れない販売員でした。
何度も辞めようとしましたが、
いつもこう言われていました。
「それはあくまでも今日までの話、
明日は売れるかもしれないから元気な顔してこい！」
「お前は悪くない、俺にお前を育てる力がないだけ、
もっと勉強するからお前もがんばれよ」
とよく言われました。
こうして上司が諦めなかったおかげで、
私は踏ん張りもっと頑張って成果を出そう、
という気持ちになれました。
おそらく当時上司が違う上司だったら、
この仕事はもちろん、本だって書いていないでしょう。
だからこそ、マネージャーの姿勢が大切だと
伝えたいのです。
部下の資質も大切です。
しかし、それよりもマネージャーが愛をもって、
一緒に働くスタッフを本気で成功させようとせっして、
諦めずに何度も何度もトライアンドエラーを繰り返す気概を
もってサポートする方がもっと大切です。
あなたのもとで働くスタッフが将来活躍するかどうかは、
あなたの接し方一つで変わります。
私は未だに高校時代の恩師に会いにいっています。
僕だけじゃありません。
同じ部活のメンバーも何期に渡って会いにいきます。
それだけ先生に感謝しているのです。
そういうマネージャーを私自身もなりたいと思いますし、
このコラムを読んでくださっている皆様にも
「スタッフにとっての近い将来の師匠」に
なっていただきたいのです。
一緒に学び、徹底的にサポートしていきましょう。
そうそう、私店長向けの本を初めて出版することになりました。
いや、、、マネージャーとしての最適な学びを提供する本だなんて
まだ言ってないですよ・笑
次回は、「売れなくて焦ったら読んでください」を
紹介します。
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