接客においてもっとも大切なことは、お客様の願望を引き出すことです。
超能力者でない限り、「あなたは○○の商品を探してるわね!」と言い切れません。
ほぼ100%の販売員は話をしなければお客様の願望は引き出せないはずです。
そこで欠かせないのが質問です。
この質問のポイントさえ押さえれば接客は制したようなものです。
とはいうものの、なぜ質問が効果的なのでしょうか?
多くのお客様が買いたいものが不明確な状態でご来店されるからです。
お店に来た理由はあっても、何を買うかまでは明確にイメージできていません。
まるでモザイクがかかっているかのようにボーっとイメージされています。
そんな状態でお客様が買いたいものを決め、最終的に「買う」を引き出すためには、販売員と密なコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていくことが欠かせません。
その方法としてお客様に質問する、聞くということが有効なわけです。
では何を聞けばいいのでしょうか?
お客様は買いたいものは決まっていないと先に話しました。しかし来店した理由は必ずあります。
なぜなら、靴を買おうと思っているのに、家電量販店にはいきませんよね。
うっすらでも理由は理解しています。
来店したからといってすぐに明確になるわけでもありません。
はじめはなんとなく商品を見て、触って頭でイメージをふくらませています。
その最中にあせって声をかけるからお客様は、
「ここはゆっくり見れない、またにしよう」と遠ざかるのです。
売り込みから入らずに、まずは、良質な信頼関係を築くことが重要です。
「なぜこのお店にお越しになったのですか」や「どちらに着ていく予定なのですか」、「この商品でどのような自分を手に入れたいですか」など、お客様の来店理由に直結する質問をしていけばたいていお客様は考えて話してくれます。
いきなり、商品説明するのとは真逆のリアクションに驚くはずです。
さらには、お客様との信頼関係を築けたとわかる瞬間があります。それは、
「実はね・・・」
とお客様が本心を語ってくれたときです。
それだけ信頼を置いてもらえているという証拠です。
この信頼関係を築くことこそが、リピートや紹介を生むきっかけにもなり、益々あなたは売れる販売員になるでしょう。
ぜひお客様の来店理由を質問を通して、聞いてみて下さい。